2013年11月28日

肝臓 ほっぺ

「誰か最近の新聞で、横浜と、神戸と……いやいや東京ので沢山……今日の新聞を持っていませんか」「どうだ、サブロウ(三郎). 噴行政を乗って、1ヶ月経過したが、少しは、ギガ安定したのか」ひとりの正南(チョンナム)便が、タバコを噛んで、サブロウ(三郎)のそばに、腰をおろした。

それは、サブロウ(三郎)と動向の、神戸頭出生の正南(チョンナム)便で、トッパラ(鳥原)彦道つかみはらするな濃厚な若干話す男だった。

彼は、やさしい男で、そして正南(チョンナム)便には似合わない博識だということだった。

サブロウ(三郎)は、彼を、本当である兄のように考えていた。

「岩形氏の事は今調べているところです。いずれわかったらお知らせします。……で、それに就いて少々お訊ねしたい事がありますから何卒どうぞ御腹蔵なく……」 株屋になつたつて文士になつたつて學者になつたつて新聞記者になつたつて、そりやいいだらう。おれはひとを最高をもつて律しようなんぞとは思はない。おれ自身恥かしい思ひをして來た人間なんだ。おれはただ、彼等の今日の生活の形がどんなものであらうとも、彼等が自分の過去に對して責任を持つものであることを望むんだ。一人の人間の生の歴史が、發展もしくは沒落の道が、納得のゆくやうにずーつとつながつてゐることを望むんだ。自分自身のものでありながら、そんな過去があつたか、といふやうな顏がいやなんだ。變るにしても奇想天外な變りやうであつてはならないんだ。彼としてはもうどうにも(原文十三字缺)と思はせるものがなくちやならないんだ。そのあがきのあとを見るとき、おれの心ははじめて慰むんだ。そんなのは甘く、また感傷にすぎぬといふか? それはさうかもしれぬ。しかしそれが、おれが人にも自分にものぞむところのものだ。その納得させるものが人間の誠實なんだ。……しかし今日逢つた四人などはどうだらう。彼等はあがきもせず、じたばたもしなかつた。

當然彼等は傲慢でさへある。人間として墮ちたと自覺してゐるものなんぞゐやしない。こつちの出樣によつては、今でも、「民衆のため」なぞと言つて反撃してくる用意さへあるんだ。……「おれは生きたいんだ、恥を忍んでも生きたいんだ!」さうは口に出してはなかなかいへない。しかしこじつけの理窟はやめてさういふ人間の姿をぢつと見つめてゐる奴すらあのなかにはゐやしないんだ……


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Posted by ljpimfev at 07:17 │日記